<ASK MEについて by 太田直樹>
僕が30を過ぎたころ、当時のBCG代表の内田さんから「会いたい人には必ず会える」と聞き、以来、いろんな人に会ってきました。
気がつけば「会いに来てくれるひと」がポツポツと増え始めました。最近、アドバイスをすることが苦手になってしまい、結構「雑談」という感じです。ただそのことをシェアすることで、何か化学反応が起きないか。そう思いついて実験的にこのコラムを始めました。
<今回のひと>
「全ての子どもがプログラミングを楽しむ国にする」というミッションを掲げてNPOみんなのコードを立ち上げた利根川裕太(とね)さんが訪ねてきてくれました。設立から4年、来年の小学校におけるプログラミング必修化を前に、驚くべき成果*1をあげています。そして、ミッションの上に「子どもたちがデジタルの価値創造者になることで、次の世界を創っていく」というビジョンが生まれ、とねさんと話していると、それが手触り感をもって感じられます。とても素敵な起業家です。
(とねさんより)昨日は、太田 直樹 さんと1時間強ミーティング 直近の報告、中期で考えていることをサクッとディスカッションしたあと、 普段あまり頭を使わない超長期(150〜300年スパン)で 社会がどうなる / 教育はどうなりそう / 利根川は何をすべき等々を一緒に考えました。
印象的だったのは
- 自分及びその周辺について、P/L的に単年度で思考するか B/S的に中長期で思考するか という観点
- 「世間の他の人は気づいていないが、世の中がこういう方向に変化していく」という仮説に利根川はBetしたい (2015年からやっている学校でのプログラミング教育はまさにそれ)
- 長期で変化の見通しが立ちやすいのは、人口動態・気候変化とか
- 漠然と変わらないと思っていることも意外と変化しそうなこともある > 何を食べるか / お墓・仏壇とか
- 日本の学校教育は約150年だが、そろそろ曲がり角なのではないか
- 利根川のキャリアはあと30-50年くらい元気に仕事できそう
昨日段階での自分の結論としては、30年以上の時間軸で何かインパクトを出せる仮説を探しそれにチャレンジをしてみたいなということ。
文字に起こしては上手くまとめられないのですが、普段使わない頭の使い方ができた素晴らしい時間でした。
(太田直樹より)中期の話もとても面白くて、相変わらずの実行力の高い戦略家ぶりには脱帽です。
*1:40万人の小学校の先生について、2018年度には2,000人以上がシンポジウムに参加、1,500人以上が研修を受け、指導員として460名が卒塾。開発したプログラミング教材は、26万人以上が体験。