太田直樹のブログ - 日々是好日

テクノロジーが社会を変える

安全保障と僕らがほんとうに守りたいもの

『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』という本が売れている。まずは、売れて良かった。というのも、目次*1を見ただけで、知りたい人が読んで「ああ、やっぱりそうなんだ。自分の思った通りだ」となりがちな本だからだ。安保を巡っては、分断が生じて…

世界一チャレンジしやすいまちを目指す宮崎とアグリテック

ピーマンを栽培するハウスを見にいったのだけれど、最初に見せてもらったのは圃場横の事務所にあるパソコンの画面だった。温度、湿度、照度、CO2濃度などがリアルタイムでトラッキングされ、そのデータをどう読み解くかを、福山農園の福山望さんが説明してく…

EdTechのこれから、注目している人たち

前回、EdTechは大きな編極点を迎えていて、テクノロジーが格差を広げるかが今度の課題と書いた。そんな中で、僕が面白いなあ、と思う人たちについて、一言ずつ。 小宮山利恵子さん(リクルート次世代教育研究院 院長) 言葉は悪いかもしれないが、いろんな意…

EdTechの現在地、300年の歴史が変わるか

少し前になるのだけれど、エコノミストで「未来の学び」という特集があった。副題は「テクノロジーと先生が学校を変える」。 www.economist.com 基本的には前向きな記事。現在地として、改めて確認できたのは。 ・集団で教室に机を並べて教育を受けるシステ…

地域における起業のエコシステム、「地方には余白しかない」

今月始めに大臣補佐官を退任*1して、しばらく地方をぶらぶら回ろうと考えていたら、とても興味深い記事*2を見つけた。起業のエコシステムが出来つつある20の地域の事例だ。 「地方には余白しかない*3」という、トーマツベンチャーサポートの前田さんの言葉が…

「下克上」はこういうところから起こるのかもしれない - 高知県山田高校

外から見たら普通なんだけど、中に入るとスーパーインテリジェントという高校にしたいんです。 と目をキラキラさせて話す、高知県立山田高校の濱田久美子校長は、(失礼ながら)ちょっと尋常ではない、くらい攻めている。「地域に開かれた教育課程」というの…

不服従を讃えよう by MITメディアラボ

MITメディアラボが主催する「不服従を讃えよう」というイベントが、7月21日にあった。動画が公開されたので、つらつら見ていた。 冒頭は、アルバート・アインシュタインと、後に非暴力抵抗運動で知られる政治学者のジーン・シャープが20代のときに交わした手…

イノベーションで中国に負ける日、グローカルに本気で賭ける

霞ヶ関で働き始めて、3回目の成長戦略の策定が終わった。1回目はただ眺めているだけ。2回目は、第4次産業革命に大きく舵をきることに多少なりとも貢献できたと思う。3回目はその実行について、いくつかの難所を越える目処がたった。 他方、イノベーションと…

エンジニアが「やれやれ」と言いながら、国の仕事をしているということ

先日、ある方と話をしていて「官僚は自分たちが使っているお金にもっと自覚をもった方がいい」と言われた。無駄遣いを止めろという一般論ではなく、例えば、行政がITに使っているのは、政府が5,000億円*1、地方が4,000億円だ。合わせて9,000億円。民間トップ…

同じところを見てるんやなあ、ローカルXテクノロジー

「地域IoT官民ネット」の設立総会が開かれた。簡単に言うとテクノロジー活用に積極的なイケてる首長の連合だ。そこに、事業を開発・展開するフィールドを求める民間が参加している。自治体の発起人は以下の方々。 青山剛(室蘭市)、室井照平(会津若松市)…