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太田直樹のブログ - 日々是好日

テクノロジーが社会を変える

Green Consumer

ある新聞の新年の企画の取材を受けた。お題は2020年の消費社会。私はBCGが最近行った「Green Consumer」という切り口から、消費行動がどう変わるかについて話をした。

そもそも何を「グリーン商品」と捉えるのだろうか。商品カテゴリーで言えば、一般消費財、家庭用品、生鮮食品、家電製品、健康商品などが上位に来る。下位には、旅行、金融商品、ゲームといったものがくる。グリーン商品の特徴として挙げられるのは、リサイクルに配慮している、製造工程が環境にやさしいなどだ。欧米日中の計7カ国で実施した調査によれば、定期的にグリーン商品を買っている消費者は、実に50%になる。

日本のGreen Consumerの特徴は、ひとことで言えば「自分勝手&依存型」だ。まず、定期的にグリーン商品を買う比率が欧米はもちろん、中国に比べても低い(ちなみに中国は沿岸部だけではなく内陸都市も調査している)。そして対象商品にプレミアム価格を支払うのも特徴だ。また、これら日本の消費者は、自分の消費行動を変える、例えば消費を少し我慢するとか、生活を変えるのはいやだけれど、企業には環境に配慮した活動を求める。欧米や中国の消費者が、企業にも責任があるが、自分も行動を変えるという意識が高いのとは対照的だ。さらに、グリーン商品かどうかは主にマスメディアの情報に頼り、グリーン商品を標榜する「ラベル」を鵜呑みにする傾向がある。

これらを極端にデフォルメすると、たまに少し高いお金を出して、それが本当に「グリーン商品」かどうかは自分で判断せずTV広告を鵜呑みにし、商品を購入して満足するが、普段の消費行動は変えない、ということになる。ちょっと頭が痛い話だが、自分を振り返ってみても、意識を変えないと、と思った次第。日本の教育が悪い、と言いたいところだが、きっと家庭に大きな問題があるのだろう。

一方、日本企業が考えなくていけないのは、日本の市場でグリーン商品で成功しても、それが海外で通用するとは限らないということだ。また、脅威なのは、グリーン消費者の台頭が著しい中国からも画期的な商品が生まれる可能性があるということだ。昨年末に中国のBYDが出した、世界初のプラグインハイブリッド車(何と2万2千ドル!)がよい例だろう。自動車業界で、グリーン企業として世界でトップを走っているのはトヨタだが、その地位も脅かされるかもしれない。

と、ここまで調査データを元に考えてみたが、心情的には、貯金もせずにひたすら消費に走ってきた米国の消費者より、ある意味「民度が低い」と、自分も含めて言われているようで、なんだか納得がいかない。グリーン消費者は、これから世界の大きな潮流になるだろうが、その流れを大きく捉えて、ぜひ日本企業にもその舞台で活躍してもらいたい。