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日々是好日

テクノロジーが社会を変える

グローバルマネーの動向とSWF


年末、LBSの同級生である長谷川さんからこの本を送ってもらった。みずほ総研の市場調査部長で、精力的に活動している。お題は、最近存在感を急速に増しているSWF(政府系ファンド)に焦点をあてたグローバルマネーの最近の動向だ。経営トップと話していても、「SWFはどんな投資家なのか」と話題になることが増えてきた。

「大きな数字」を抜書きしてみると・・・
・グローバルマネーのストックは180兆ドル(2007年)。SWFの資産規模は3兆ドル。IMFによると2013年までに6兆から10兆規模まで拡大すると見られている。
・SWFというと中近東のオイルマネーを連想するが、近年、非資源系ファンドが成長しており、SWFの4割に達している。
・グローバルで動いているマネーの規模は13兆ドル(2006年)。クロスボーダーM&Aの規模は、2007年には2兆ドルに達した。SWFの投資額は900億ドルに達している(2007年)。件数が150件だから、平均で6億ドルの投資になる。

経営者としても気になる存在であることが、これらの数字をみるとはっきりしますな。一般的には中長期的な投資家なので、企業にとっては短期のリターンを要求する投資家よりは好ましいが、一部を除いて情報開示があまりなされておらず「黒船」のように言われることがある。

そこで、主要なSWFについても、その横顔が整理されている。ダントツで大きいのがアブダビ投資庁(ADIA)・投資評議委員会(ADIC)で、資産規模は実に8750億ドル。次にくるのがノルウェー政府年金基金−グローバル。3番目にはシンガポール政府投資公社がくる。有名なテマセク・ホールディングスもトップ10に入っており、中国や韓国はシンガポールを手本にSWFを立ち上げている。

日本でもSWFの導入が論議されている。外貨準備高が100兆円、公的年金資産が150兆円という巨額の資産を活用できないかというわけだ。10%をSWFとして運用するとしても、25兆円(約2500億ドル)で、世界トップ5に入るファンドが誕生する。

問題は、それを運用する戦略と体制ができるかどうかだ・・・