バーチャルが社会を変える!?
今週も仕事に押しつぶされそうな危機一髪の一週間でした。とか言いつつも、SecondLifeでパチリと写真を撮ったり、飲みにいったりもしているわけですけれど。そんなやや気持ちがササクレだってきた週の後半、先日ISLでお会いした川合アユム氏から封筒が届きました。封を開けてみると、『バーチャル社会と意識進化』という川合さんの著作が!
ああ、いろんなことがどっかでつながっているんやあ・・・ヤバイ。
川合さんは、よく言われるのでしょうが、経歴がなかなかです。小中は優等生だったのに、高校は中退。その後水商売で大成功するもお金に虚しさを感じ、21歳で起業。大阪で一躍注目されるIT起業家になった人です。
PD制度という、部課長制や評価制度を廃した自立したプロジェクトベースの組織運営を取り入れていることでも知られています。
さて、本書に話を戻すと、メインのメッセージは、マルチメディアによって人間の意識が個から衆へと広がって変わっていく、そして意識が変わると現実が変わる。それは、個人の欲求を基盤とした資本主義から、利他を基本とする社会への変化だ。その革命は、ITインフラで先行し、個と社会の融和を文化として持つ日本がリードすべきだ。
息が切れそうですが、こんな内容です。確かに突っ込みどころはいろいろあります。意識が変わると何故現実が変わるのかとか、本当に日本人は個と社会を融和させることができているのか、など。
しかし説得力を感じるのは、10年前の著作に今のGoogleやeBayなどの原型となるモデルが提唱されている点です。本質論を突き詰めるとここまで見えてしまうのか、と思わずうなってしまいました。
実業家が書いた本らしく、観念論にとどまることなく、意識のネットワークをつくる技術論を展開しているところもいいと思います。
またISLでお会いする機会があれば、じっくり議論してみたいですね。楽しみです。