急遽アトランタに出張することになりました。向こうでは、食べ物にはあまり期待できそうにないので、市谷で仕事があったのを幸い、少し足を伸ばして、白山に向かいました。目当ては、東京一の天丼と、私の食の師匠のお墨付きでもある、天安です。
なんと、天安はなくなっていました。もと、店があった場所には、建設中のマンションが。近くの八百屋さんのご主人に確認すると、店を辞めてしまったとのこと。
もう、あの頑固なおやじさんの
丼つき一丁
が聞けないのかと思うと、無性にさびしい思いがしました。
絶妙に揚げられた海老とあなご。釜で炊き上げられたご飯。絶妙な具合に、こってりしたつゆ。あの天丼がもう食べられないとは。天麩羅屋では、なかなか出せない味なのです。
（多少大げさですが）傷心のまま、成田空港に向かったのでした。
