太田直樹のブログ - 日々是好日

テクノロジーが社会を変える

満足の天丼

東京の食べ物はどれもファーストフードだ
私の食の師匠は、随分前にこう言っていました。
寿司、蕎麦、カツ丼、天丼。確かに、東京でおいしいものは、さっと食べられるものが多い。
あるいは、そうすることが、東京の「粋」なのかもしれません。

その中でも、東京一の天丼は、白山の「天安」。
会社の近くなら、赤坂の「天茂」。
週末は、小田原の「だるま」。

ものぐさな私は、今でもその教えを守っています。

今週は、急に忙しくなって、満足に昼食もとれない日も多かったのですが、
なんとか時間を見つけて、天茂にとびこみました。
お目当ては、ランチの「かき揚丼」。多少もっさりした田舎臭さはありますが、それが素朴な感じでなかなかいい一杯です。先代が早くに亡くなり、今は娘さんとお母さんでやっています。
娘さんが揚げたかき揚を、お母さんがカウンターの目の前で、汁の入った鍋に「じゅっ」とつけて、どんぶりに乗せます。その音と香りが食欲をそそります。

満足の一杯を食べると、また午後の仕事への活力が湧いてきます。

そう言えば、私は映画にもなった「指輪物語」の年季が入ったファンなのですが(20年以上前から愛読し、英語の異なる版を3種類、朗読テープ、地図4種類、他多数を持っています)、過酷な旅の中で、ホビットと呼ばれる種族の主人公達が、やたらと食べ物についての愚痴やこだわりをいう場面が、他人事とは思えずとても気に入っています。

長い旅にはよい食べ物が必要ですね。