太田直樹のブログ - 日々是好日

テクノロジーが社会を変える

ケータイが、ガラパゴス化しないために


またNokiaが派手な商品発表をやりましたね。ケンブリッジ大学と共同開発した「透明&伸び縮みケータイ」を、ニューヨーク近代美術館MoMA)とコラボして発表したのです。

これ、曲がるんですよ。スゴイですね。欲しいなあ・・・。7年以内に実用化するという話なので楽しみです。



早速、youtubeにコンセプトビデオがUPされています。
http://www.youtube.com/watch?v=IX-gTobCJHs

しかし、一方で新興市場でも大きな変革が起こっています。アフリカでケータイを使った送金、医療、情報などのサービスが、ボコボコ生まれているのです。(この辺りの動きは、手軽なところだとThe Economistあたりで割ときちんとフォローしていますね)



背景としては、以前も書いた「次なる10億人」市場で旺盛なイノベーションのニーズがあるということです。インドの自動車メーカーTATAが先日発表した28万円カー、nanoもその一つですね。

過去ログ:先進国10億人市場の秩序を、新興市場10億人が塗り替える日
http://blog.goo.ne.jp/kozatori7/e/f6bca322ea2adeb8f62f0215ea9f4bee

さて、ケータイ先進国と言われた日本は何を生み出すのか?このままガラパゴス化してしまうのでしょうか?私が思いつく可能性は2つあります。

一つは、今や英語になった「オタク」を起点としたイノベーション。この層をリードユーザーとした新しいサービスで世界を制するというのは、わくわくしませんか?チャレンジは言語かもしれませんね。例えば、ニコニコ動画が日本に閉じているのは非常にもったいないと思います。

もう一つは、「おもてなし系」。徹底的にユーザーの側にたって、端末、サービス、アフターなどを設計し、進化させること。ここでのチャレンジは、通信事業者の人材でしょうか。海外のキャリアもそうですが、圧倒的に技術系が多いので、ユーザー視点にたったプロモーションやマーケティングをどう開発していくか。

ぜひ日本発の革新的なサービス−海外から日本に来た人が「何で我が国にはこんなサービスがないんだ」と言うようなものがでてきてほしいですね。