「サブ・プライム問題について、400字で論ぜよ。制限時間は10分」
今日、新幹線に乗っている間に、問題をつくって書いてみました。この手の頭の体操は簡単にできるのでオススメです。
実は、ぶっちゃけると、コンサルタントはマクロ経済について語るのはあまり得意ではありません。普段は企業の、いわばミクロな経済を扱っているので、考えてみると得意なわけがないのですが、話がうまい、そして何でも知ってそうという(あくまでも)イメージから、マクロ経済について質問されることが時折あります。そんなときわたしなぞは、「ああ日経を読んでおけばよかった」と思います・・・
・・・けれど、新聞を読んでいると見識が生まれるかというと、違うのではないかとわたしは思うのです。ましてテレビを見ていても無駄が多い。ググってみてもなんだかよく分からない・・・(ということで基本はメディアを遮断した生活を今年も続けるつもりです)
で、なまけものの自分を刺激する意味でも、「ひとり小論文」をやってみます。サブプライムって何が論点なのかを5分間じーっと考える、そしてポイントを決めて5分で書いてみる。
サブプライムに全く無知なわたしが、頭をひねって考えたポイントは二つです。
ひとつは、レバレッジを効かせる経済ってどこまでいくのだろう、ということ。もうひとつは資金がグローバルに流れるのは仕方がないとしても、日本にもっと投資される、すなわち企業の魅力が増さないと危ないなあ、ということ。対内直接投資もマイナスに転じてしまいましたし。
突き詰めると、21世紀の社会をどう捉えて、日本としての戦略って何だろうなあ、とつらつら考えていました。
それで、みずほ総研のエコノミストである友人の長谷川さんが共著で出したサブプライムの本をおもむろに読みました。
さて、サブプライムの「知識」を詰め込むと、違った論文になるでしょうか。
基本の論点は変わらないのですが、「証券化」のしくみについてはよく分かりました。また数字を頭に入れるのも大事ですね。世界の金融市場が150兆ドルというなんだかよく理解できない規模で、経済成長を上回るスピードで2000年以降伸びています。そして、米国対資源国(アジアマネー+オイルマネー)という図式もよく見えました。地域別の経常収支でアジアと中東が合わせて6割という数字には驚きました。
タイムリーにこのような全体感のある書籍を出すのはきっと大変だったろうなあ。
長谷川さん、お疲れさまでした。