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日々是好日

テクノロジーが社会を変える

日本企業は大丈夫か?

BCGでは産業別にグローバルな研究組織があるのですが、年に1回の情報通信とハイテクの研究会があり、オスローからマドリッドに飛びました(途中トランジットがきつくて、私は何とか辿りついたのですが、預けた荷物が置き去りになって大変でした・・・)。

各国から集まった同僚が成果を発表するのですが、テーマは2つのグループに大別されます。ひとつは、クライアント企業ですぐに使える、例えば「R&Dの効率化」や「プライシング戦略」といったもの。もうひとつは近い将来に企業にとって大きなインパクトがありそうなテーマです。

これらについては普通の企業であれば研究開発にあたるので、あまり詳しくここでは書けないのですが、大きなテーマで既に発表されているもので興味深いものについて少し触れたいと思います。

まずは「Managing aging」。先進国の企業では全体で2、3割、職種によっては実に5割が55歳以上と、従業員の高齢化が進んでいます。これはコストをどう押さえるかという課題でもあるのですが、それ以上にスキルや経験をどう維持するかという面がより本質的な課題になります。

来月号のダイヤモンドハーバードに、私も少し書いたのですが、従来の企業のピラミッド(=社員)だけで会社を運営していくことが少しずつ限界に近づいているようです。近い将来、リタイヤした人のネットワークをつくりその知恵を活用できる企業が競争力をもつことになるでしょう。先進企業では既にいろいろな取り組みが始まっています。

もう一つは「Next billion」というテーマです。CKプラハラードの「ネクスト・マーケット」が去年(一昨年でしたっけ?)話題になりましたね。BRICsを始めとする急速に発展する経済圏の中〜下層に大きなチャンスがあるという話ですが、ここで痛感したのは日本の企業の取り組みの遅れです。

この市場では製品開発や流通で目を見張るようなイノベーションが起こっています。その新しい革新をリードしているのは、ユニリーバノキアといったグローバル企業と新興国の野心にあふれた企業群です。そこに日本企業の姿は、残念ながら見えません。

主に日本の企業をお手伝いしている私としては、「これはヤバイぞ。でも飛躍のチャンスはいろいろありそうだ」と大いに刺激を受けた2日間でした。