(記憶にないので、多分)初めて「モデレーター」なるものをやりました。お題は、「モバイルワークスタイルが変える企業戦略」です。
http://www.asahi.com/ad/clients/mws/
講演は何度もやっているのですが、パネルディスカッションは勝手が違いますね。段取りは、まず主催者と打ち合わせをし、事前にパネリストの履歴をもらって、当日パネリストの方々と1時間お話しするという、恐らく標準的なものです。ですから、かなりぶっつけの部分が多いのです。
わたしは会話の反射神経がずば抜けているということもないので、結構苦労しました。なるべくユーザー企業の立場から、厳しめの質問をパネリストの方々には投げたつもりですが、さて出来はどうでしょうか・・・
ひとつ印象に残ったのは、パネリストの1人、マイクロソフトの藤縄さんがおっしゃった「結局、ITでなんとかできる部分はわずかで、人とプロセスですよ。」という部分。
例えば、セキュリティについては、使う人の過失や悪意次第で、どのようなITがあっても、どうにでもなってしまいます。ソリューションもそうですね。
で、問題になるのは、企業による社員教育がどんどん難しくなってきていること。これは難しいことを教えるのが課題と言っているのではなくて、例えば、飲み会に行くのに会社のPCを持っていかない、とかその程度のごく基礎が徹底できないということです。
しかも、よく言われるように、会社で働いている人は、正社員、契約社員、派遣社員などいろいろいます。
そこで思い出されるのが、いきなり飛ぶのですが、インドの話。
インドではコールセンターなどのアウトソーシング引き受け(オフショアリング)が盛んですが、そこで働いているのは大卒が多いのです。彼ら彼女らは、数ヶ月くらいビジネスの基礎、それこそインド風の英語のイントネーションを直すことから、セキュリティ遵守まで、を学んで数ヶ月すると別の職場へ移るのです。
それが、百万人規模で毎年繰り返されている・・・。すごいスケールですね。
さて、日本社会ではどうすればいいのか?なんかビジネス/イノベーションのチャンスありそうな気がします。
ということで、「自立支援」をいま書いている本の一つの章にしたいと思います。