太田直樹のブログ - 日々是好日

テクノロジーが社会を変える

食いだおれ@バンコク


この週末はバンコクにいます。出張できたついでに週末滞在することにしたのです。実はこのブログで何度か登場している「食の師匠」は3年前からバンコクに居を移しています。彼は5年ほど前に事業を興し、これからはアジアで事業が伸びるというので拠点を移したのです。その後、食の探求はアジア全域に及んでいます。今回はその成果を十二分に堪能しました。

タイ料理はもちろんのこと、インド料理、中華料理、フランス料理と、師匠御用達の店で選び抜かれた料理がわたしの胃袋につぎつぎとおさまっていきます。そして、そのこだわり方は並大抵ではありません。

フランス料理は、植民地時代から100年の歴史を誇るオリエンタルホテル(写真左下)のレストランでいただきました。バンコク市内を蛇行するチャオプラヤ川のほとりのホテルから、船にのってオリエンタルホテルまで移動です。川をわたる風が心地良く期待感が高まります。予約を4名でいれているので不思議に思っていたのですが、レストランについて納得しました。師匠によると2名での予約だと狭いテーブルをあてがわれるので、ゆったり食べるためにわざとそうしたとのこと。ランチはプレフィックスのメニューだったのですが、あれはいまひとつ、これはよかったと、既に事前に吟味がなされている念のいれようです。

中華レストランは、アジア最大級のショッピングモール、サイアム・パラゴンの中です。昨年12月にオープンしたこのモールは、外車、高級ブランドから食材までが、とても創造的なディスプレイでお客をひきつけます。地下は東京にもないような巨大なフードコート。地場の新鮮な食材から、たこ焼きや神戸牛までが揃っていて、食欲を刺激されながらそこを抜けると、目指すレストランがあります。そこでいただいた石斑清蒸(ハタを蒸したもの)は絶品でした。

タイの1人あたりGDPは2500ドルですから、日本の3万6千ドルに比べると20分の1強ですが、バンコクは7千ドル以上あるそうです。ちょうど私が子供の頃、高度成長期の水準です。町中に活気があり、タイの人の持ち前の明るさもあり、強い躍動感を感じました。

師匠からは会うたびに「働きすぎだ」と言われます。彼は年に何回か日本に仕事の関係でくるのですが、しばらくいるとタイに帰りたくなるということ。事業をやっているのでもちろんいろいろな不安はあるけれど、タイの方が「人間らしい生活」が送れるよと言われると、いろいろ考えてしまいますね。

私には彼のような商才はありませんし、やはり目の前のことにきちんと向き合うしかありません。仕事もなかなか楽にはならないでしょう。でも、ひとときのとてもリラックスした時間を過ごせたことに感謝したいと思います。