読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

日々是好日

テクノロジーが社会を変える

ISL卒業式での問題提起


今日、九段で会場を借りてISL第五期生の卒業式とこれまでの卒業生および関係者を集めた総会が行われました。先週土曜日のゼミチャンピオン6名の社長就任演説セッションを勝ち抜いた大手コンビニチェーンの若手リーダーが200名にのぼる参加者の前で演説を行いました。その後、ISL理事最高顧問である小林陽太郎氏から、プログラム終了者に卒業証書が授与されました。

パネル議論では、一時期テレビで大暴れされていた社会学者の宮台氏と、京都造形大学学長の芳賀氏からスピーチがあり、その後パネルディスカッションがありました。テーマは「信頼」と「不信頼」をキーワードに、曲がり角にたつ日本の社会とコミュニティのあり方を議論する、というものです。

詳しくはまた別の機会に書きたいと思うのですが、印象に残った問題提起を一つ記します。

宮台氏曰く、近代社会は「信頼」をベースにしている。知らない人が作ったものを食べたり、知らない人が運転する乗り物にのる。これは近代以前にはなかった所作である。したがって近代にはそれにまつわる都市伝説がある。有名なものは18世紀末ロンドンの「スイニートッド伝説」。

スイニートッドは床屋の名前で、床屋は客のひげを剃りつつ他に客がいないと頚動脈を切って殺し、レバーを踏むと床の隠し扉が開いてその死体は隣にあるミートパイ屋へ、そのミートバイはおいしいと評判になり繁盛したという話・・・。そういえばハンバーガー屋で子供の頃に似た噂話がありましたね。

それが現代では、見ず知らずの人に多くのモノやサービスを頼って生活しています。その根底には信頼があります。しかし、それが徐々に崩れてきている・・・

さてわたしたちはどうすればいいのでしょうか。信頼を取り戻すようなコミュニティや家族を再構築するのか。はたまた、不信頼をベースに、それでも安心して暮らせるようなシステムを推し進めるのか。

どちらがいいのかは、実は難しい問題だ。宮台氏はこう問いかけます。一見、信頼ベースがいいように思えますが、「不信頼」はわれわれの生活が豊かになってきたひとつの帰結でもあるからです。

さて、われわれの選択は如何に?残された時間はあまりないようです。