太田直樹のブログ - 日々是好日

テクノロジーが社会を変える

進みだす!


社会リーダーを育成する機関であるISLのリーダーの野田さんと、また深夜まで新しいISLについて議論していました(最後はいつも通りバーでしたが)。

話はいきなり逸れますが、野田さんという人は、「えっ、こんな人ともつながっているの」という非常にネットワークの多様な方で、私にとってはまだまだ得体がしれません(失礼しました)。最後のBarも、壁の一面が窓で、その向こうには立派な桜の木(春はすごいでしょうね)、そしてさらに向こうには、巨大な東京タワー(すぐ足元なのです)という、なかなか非日常的な場所でした。

そんな中、雰囲気に呑まれて、野田さんの熱い口調に幻惑されてはいけないと思いつつ、しかし、
社会リーダーの創出
という新たな方向は、とてつもなく大きな意義を感じました。とにかく、ISLはリーダー育成の場として、大きな変革へ動き出しています。

「社会リーダー」については、私自身、まだ言葉がこなれていません。たとえるなら、こんな感じでしょうか。

今の我々は「確率」という概念を当たり前のように日々使っています。しかし、これは、ルネッサンス時代に大きなパラダイムシフトがあったからです。なぜなら、中世では、
運命は神が決めるもの
ということで、確率という概念は極めて受け入れ難かったのです。それがルネッサンスによる「人間の自立」をきっかけに、パラダイムが変わったのです。

しかし一方で、「自立した人間」が幸せかというとまた別問題。それは、私が学生時代にはまったE・フロムの『自由からの逃走』で痛感しましたし、かのマズロー欲求五段階説で有名な方ですね)も、ドラッカーの無邪気な論調に対して、人間のには「ダークサイド」がある(表現はもちろん違いますが)とコメントしています。

「私=社会」だから、社会に貢献する。これが当たり前になるには、相当のパラダイム・シフトが必要だと思います。